ChatGPTは誤った回答を返す――。
規制が必要だ――。
人類がそんな話題で盛り上がっているうちにも、
驚異的な成長スピードで進化を続ける人工知能。
もはや予測ではなく現実――。
「なかったこと」にはできない――。
第一線の人工知能研究者が見通す、
近未来の「人と人工知能」の協働シナリオとは?
人工知能が急速に能力を高めているなか、
近い将来、シンギュラリティは本当にやってくるのだろうか。
それはいつごろなのか。
人間の価値観を揺るがすような、パラダイムシフトは起こるのだろうか。
そのとき、労働はどう変わる? 教育は?
芸術はどうなる? 富の偏在はどうなる?
著者は、俳句を生成する人工知能「AI一茶くん」を開発した人工知能研究者。
研究者から見たChatGPT出現の意味とは。
ChatGPTなどの大規模言語モデルの仕組みから、
近未来の社会変容までを平易に解説。
【人工知能の研究者と俳人の対話!】
知能とは何か? 俳句とは何か?
「AI一茶くん」開発者の北海道大学大学院情報科学研究院教授と、俳句甲子園優勝経験のある若手俳人が、俳句という切り口、人工知能が俳句生成をする仕組みから「知能の深淵」を探ります。
担当編集から一言
●装丁:大口典子(ニマユマ)
序 章 六十七年の時を経て
第一章 人工知能は自ら学習する:脳の仕組みとディープラーニング
第二章 本能と知能と、生と死と:「知能」と「人工知能」の違い
第三章 ChatGPTで見えた次のフェーズ:人工知能研究の現在地と近未来
第四章 人工知能との「協働」シナリオ:「強い人工知能」と「弱い人工知能」
第五章 新たな価値の出現と富の再配分:人工知能時代のパラダイムシフト
第六章 人工知能が人工知能を開発する日:研究の最前線と課題
第七章 代替される「知能」、代替されない「芸術」:人間に残される仕事は何か
第八章 一変する「教育」の風景:人工知能時代に必要な自発的「学び」
終 章 人間とも人工知能とも「仲良く」する力