「本来なら帰っちゃってます」と談志は言った。熱海でなければそうなっていただろう。
2009(平成21)年7月2日、熱海後楽園ホテルで開催された「立川談志の好きな唄と歌手」と題したディナーショーの模様を、楽屋でのレア映像とともにご覧いただきます。マイクの音量は気に入らない、揚句「キーン」とハウる、ディナーショーであるため、食器のぶつかる音はする、酔っている客がいる、野次を飛ばす客がいた、ジョークはウケない……。
「何にしきたんだろうね」と談志はボヤいた。楽屋噺は、落語家のレベル、落語会のプレミアチケットを買う客についてなど、物事の限度、基準、了見へと広がっていく。
野次を飛ばした客と、料金を返して帰るよう訴える主催者とのやりとりも収録。
第1章 オープニングでマイクが飛んだ(7分4秒)
第2章 なにがそうさせたのか、自らの解説(6分4秒)
第3章 ものには限度がある(9分7秒)
第4章 ジョークで楽しませる前にまたも…(5分35秒)