日本一醜い親への手紙 そんな親なら捨てちゃえば?

日本一醜い親への手紙 そんな親なら捨てちゃえば?

著者 Create Media (編集) 信田 さよ子 (解説) 東 小雪 (解説)
発売日 2017/10/02   価格 1944円(税込)
判型・製本 四六判 並製   頁数 264 + Video on the Book
ISBN 978-4-907623-24-1   Cコード 0095
発行 dZERO   発売 dZERO

本書には、編著者のメッセージ(動画)と収載原稿の原文(テキスト)を視聴・閲覧できるVideo on the Bookが付いています。

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「東大出のクズ」
「死んでも許さない」
「墓参りには行かないから」
「じゃあね、お母さん」
「幸せになってみせます」

親からの虐待を生き延びた
サバイバーたちが書いた
訣別と希望と勇気の100通です。

 

児童虐待の相談件数はこの25年間で100倍に増え、
5日に1人の割合で虐待によって子どもが命を落としています。
少子化を憂える一方で、子どもの人権や命が軽んじられている、
それが今の日本の現状です。
本書は、その薄ら寒い社会に100石を投じます。

 

本書の一部を紹介

 

■「はじめに」から

本書は、親から虐待された方々から「親への手紙」を公募し、
一〇〇名分を収録したものです。

同様の本を、一九九七年に『日本一醜い親への手紙』(メディアワークス)として発表しました。
その数年前、母への感謝の手紙を収録した『日本一短い「母」への手紙』が二〇〇万部の大ベストセラーになっていました。
一見美しい感謝の手紙を読むにつけ、僕は違和感を覚えたのです。
「なぜこの本の読者は子どもに感謝を求めるのだろう」と。

子ども視点で虐待を語る人はまだ少なく、逆に一〇歳の子どもに親への感謝を強いる「2分の1成人式」をやりたがる親が増え、
虐待される側の声に耳を傾けません。

二〇年待っても、多くの市民が本気で子ども虐待という深刻な社会的課題を根本的に解決したがらない。
その現実を前に「本当にそれでいいの?」と問いかけたくて、本書を企画し、二〇一七年春に手紙を新たに公募しました。
(Create Media 今一生)

 
■「選者解説」から

皆さんから寄せられたお手紙を読んでいて、状況は全く違っているのに、
まるで自分のことが書かれているようだと感じることがなんどもありました。

どのような種類の虐待であっても、大切な人から大切な時期に大切に扱われない経験は、
人間を深く傷つけ、人生を通じて生きづらさを残すのです。

「なぜ子どもを虐待してはいけないのか?」
という、ごくごく当たり前のことを、
すべての大人たちにしっかり理解してほしいと、切に願います。

今、苦しみ続けている方も、絶対に死なないでほしいと思います。
絶対に、とは言えないかもしれません。
できれば死なないで、生きていてほしいと思います。
本当に必要な、適切な「治療」が受けられれば、
そして親以外の人から愛情を受け取る機会に恵まれれば、
人はきっと生きる力を取り戻せるのです。これは本当なんです。

親からボコボコにされた人は、回復するのに時間が必要なのは当たり前です。
必要な時間をかけて、人に迷惑もかけながら、なんとかサバイブしてほしいと思います。
それだけで本当に十分だと思います。
(LGBTアクティビスト/元タカラジェンヌ・東小雪)

♦♦♦

書き手のひとたちは、親の愛を求めているわけでもなく、
恨みを垂れ流しているわけでもない。
読まれるはずのない親に対して、ただただ自分たちが受けた被害を伝えているだけなのだ。
親に読まれるはずのない手紙、読んだとしても理解するどころか一笑に付されるに違いない
という絶望のもとに書かれた一〇〇通の手紙。
この本がつくられる必要はそこにある。

たった一通では、風に飛ばされたり、海に沈んでしまうかもしれない。
でも、それを一〇〇通束たばねることで、本書が誕生した。
書店で多くのひとの目に触れ、ネット上でタイトルが広がり、
手に取ったときの重みを感じることもできる。

家族の絆がよきものとされ、
和かな家族の光景がメディアで日々流されるなかで、
そこから自分が隔絶されて少数派(マイノリティ)であると感じることは、
耐えがたいほどの孤立感を生むだろう。

多くのACのひとたち、親との関係に苦しんでいるひとたちにお伝えしたいことは、「仲間」の大切さである。
言い古されたベタな言葉だが、「仲間」の大切さを強調したい。

手紙を書いたひとたちは、お互い顔を合わせることもないかもしれない。
それでも仲間なのだ。マイノリティであっても、つながることはできる。
いや、マイノリティだからこそ、つながれるのかもしれない。
(原宿カウンセリングセンター所長・信田さよ子)

はじめに 不当ながまんを強いられる子どもたち
  
凡例
  
Ⅰ 気づく
  
私にも意志がある
いけにえ
プレゼントはゴミ箱に
見えないんだよ
衣食住の権力者
殺し合う両親
笑顔を求めないで
お互いに救われない
あなたのねらい通りに
罪に問われない殺人者
あんた?死ねよ
あんたたちとは違う
多額の死亡保険
不倫の代償
父も母も「責める人」
本が私を助けてくれた
お父さんに馬乗り
パパのいやし
援助交際という居場所
いらないなら捨てて
金の亡者の道具
きょうだい児
稼げば生きていける
  
Ⅱ 戦う
  
できるなら惨殺したい
サンタさんへのお願い
殺さない理由
毒のゴミ箱
見捨てるのは怖い
腐った食べ物
いつも私の足かせ
モニターに映る母
交代人格の家族
もう屈しない
「とうに時効でしょ」
中卒のシングルマザー
自傷と共に笑ったふり
お母さんの虚像
誰も助けてくれない
にせものの許し
生き地獄
あなたの拳
どなり声とさとす声
とけた謎
うそつきになる
謝って済む話じゃない
まやかしの絆
一生呪う
生き抜いてみせます
「子どもの言うこと」
殺されたあの子
「俺が法だ」
  
Ⅲ 出あう
  
お母さんは知らない
思い出すと苦しい
「おまえは悪魔だ」
死んだら負け
お父さんの殺し方
貴殿が反面教師
守ってくれた恩人
子どもの人権ノート
権威ある男が怖い
お母さんは明るいのに
他人のつもりで
タダ働き家来
自己否定はやめました
人生泥棒
そっとしておいて
私を助けてくれたのは
経済的虐待
うそつきになっていい
すべてがクソなわけじゃない
私は負けません
会えば体調が悪くなる
声を上げる勇気
  
Ⅳ 変わる
  
あなたを捨てます
私の親は仏様
気づくのが遅すぎた
殴られても蹴られても
ねじ曲げられた私
表面上いい関係  
早く死ねばいいのに
東大出のクズ
今さら信じられない
娘の幸福を許せない母
世間では?先生さま?
あなたが弱者になる日
戦って勝ち取ったもの
記憶から消えて
「とにかく生きなさい」
あんたは変わらない
私には牢獄
クソ女
忘れてもいいから
他人の方が親身
母がやさしくなった理由
私は壊れない
人生はわからない
愛されるために家を出る
復讐する価値もない
どこかすがすがしい
生きるための祈り
  
選者解説
壮絶な痛みと苦しみを経て 東 小雪
「ありのままの姿」をさらす親たち 信田さよ子
  
おわりに 勇気ある行動によって
  
STOP! 児童虐待100プロジェクト
謝辞 本書の出版を支援してくださったみなさんへ
  
応募手紙の全文と編著者のメッセージを閲覧・視聴する方法