ガザの空の下
著者 藤原 亮司 (著者) |
発売日 2016/04/26 価格 1800円(税別) |
判型・製本 四六判 並製 頁数 304 + Video on the Book |
ISBN 978-4-907623-21-0 Cコード 0095 |
発行 dZERO 発売 dZERO |
●カバー・表紙写真:藤原亮司 |
紛争が長く続くなか、筆舌に尽くしがたい過酷な環境で生きるガザの人々の深い悲しみと強い怒り。
一方で、日本人の私たちと同じような日常と人生がある。
「それでも明日は来る」ことは希望なのか残酷なのか。
20年近くパレスチナとその周辺取材を続けているジャーナリストによる
入魂のノンフィクション作品です。
本書は、著者が撮影したパレスチナの貴重な映像(約10分)と写真(約100点)を視聴できるVideo on the Bookです。
その一部をご紹介します。
担当編集から一言
藤原さんのジャーナリストとしての原点は
大阪のコリアンタウンです。
そしてパレスチナへ。
なぜこの二つの土地が結びつくのか。
それはぜひ本書をお読みください。
藤原さんは本書で、
「メディアから飽きられた戦争」という表現を使っています。
メディアから飽きられた戦争は、
忘れられた戦争と言い換えることもできます。
「一度しかない人生」を破壊し、
「明日」を奪うのが戦争であるということを再認識させられた作品です。
本書は「Video on the Book」です。
藤原さんがガザで撮影した貴重な写真や動画を視聴することができます。
ぜひこちらもご覧ください。
序章 一九八〇年代、大阪・在日の街
第一章 二〇〇二年冬、パレスチナ
石を投げる子ども
「こんな場所でどう生きればいい?」
「テロリスト」の家族
狙撃された少年
ガザに生きる現実 他
第二章 二〇〇五年冬、メディアに飽きられた戦争
メディアに飽きられた戦争
「大人になるまで生きていたら考える」
空の見える監獄
取り残された人たち
終わりゆく抵抗 他
第三章 二〇〇六~二〇〇八年、ユダヤ人の声
フリージャーナリストの困難
奪われるパレスチナの土地
「ゲットー・メンタリティーだ」
兵士たちの葛藤
ユダヤ人の前から消えたパレスチナ人
典型的なシオニストの考え
ホロコースト・サバイバー 他
第四章 二〇〇七年夏、レバノンのパレスチナ難民
「生まれたときからずっと難民のまま」
挫折した革命家
故郷のかすかな記憶
「どんな国でもいい、祖国が欲しい」 他
第五章 二〇〇八年、大阪市生野区
一世が築いた街
二世が背負ったもの
「生まれてくる場所は選べない」 他
第六章 二〇〇八年夏、停戦中のガザ
トンネル掘りの密輸業者
ガザにも健康ブーム
イスラム原理主義組織ハマスの男たち
夢の犠牲者、パレスチナ人 他
第七章 二〇〇九年冬、ガザ戦争
イスラエル軍侵攻
「こんな無残な殺され方をするんだ」
破壊された村で
人工透析の子
目の前で父を撃ち殺された少年
砂に描いたファレスティーン 他
第八章 二〇一四年夏、ガザからの電話
それでも人々は生きている
感情を見せなくなった少女
「これが人間の暮らしか?」
カッサーム小隊長の回想
国家による子殺し
共産主義者の嗚咽
援助による支配
見えない相手との「戦争」
「金の成る木」ガザ 他
終章 二〇一五年、目が覚めたらまた一日が始まる
Video on the Book 「パレスチナ、戦争と人間」