中東特派員はシリアで何を見たか

中東特派員はシリアで何を見たか

美しい国の人々と「イスラム国」
著者 津村 一史 (著者)
発売日 2015/11/26   価格 1836円(税込)
判型・製本 四六判 並製   頁数 264 + Video on the Book
ISBN 978 - 4-907623-18-0   Cコード 0095
発行 dZERO   発売 dZERO

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2012~2015年、共同通信社外信部記者としてカイロ支局に駐在した記者(著者略歴)による書き下ろし。

「米国の戦争」に巻き込まれるおそれは本当にないのか?
集団的自衛権の行使で日本はだれと戦うのか?
「邦人人質事件」をめぐる政府の対応に間違いはなかったのか?
「日本の悪夢」は本当に始まるのか?

中東に駐在し、危険な目に何度も遭いながらも
泥沼化するシリア内戦と「イスラム国」拡大をつぶさに現地取材。
そこから見えてきたシリアの真実とは。

 

休日にダマスカスを歩くと、公園のよく手入れされたきれいな芝生の上で談笑するカップルの姿もあるし、バーベキューを楽しむ家族連れからも話が聞けた。二〇一二年当時のダマスカスはまだ比較的、治安も保たれていた。
米国がテロ支援国家に指定しているシリアに対して「怖い国」という漠然としたイメージしか持っていなかった私は、市民らとふれ合い、美しく広がる地中海や山々を見ているうちに、この国に魅了されていった。
取材で知り合った市民の一人は、米国や親米国のメディアが現地取材をしないまま、シリアの悪いイメージを作り上げようとする報道をしていると訴えた。
「あなたが自分の目でシリアを見るために、取材に来てくれたことに感謝する」
との言葉は、後々まで私の胸に深く突き刺さったままとなった。――本文より

 

【付属写真集と動画について】

本書には、購入者のみ閲覧できるクラウド写真集「美しい国の人々と戦争」が付属しています。
この写真集には、著者がシリアとその周辺で撮影した貴重な写真90点と
それらのスライドショー動画、著者のメッセージ動画も収録されています。

 

担当編集から一言

この本のこのページを作っているときに、パリとベイルートで同時多発テロが起こった。
日本時間の深夜~早朝だったため、海外メディアの報道を見る。
欧米メディアが「少なくとも○人」と時々刻々と変わる最新情報を伝えるが、時間の経過とともに人数が増えてくる。
世界はこれまでとは違うものになったように思う。
各国首脳の「一丸となって戦う」「立ち向かう」の言葉がむなしく響く。
SNSでは、暴力的な言葉が飛び交う。
人間はなぜこうも好戦的なのかと、暗澹たる気持ちになる。
偶然にもこのタイミングで刊行することになった本書が、
平和や戦争の意味、日本のとるべき道を考える一助になることを切に願う。

序 章 「日本にとっての悪夢が始まるのだ」
第一章 過激派の温床と化した美しい国
第二章 そして出現した「国家」
第三章 各国メディア、記者たちの苦悩
第四章 追走「邦人人質事件」
終 章 日本はだれと戦うのか

写真集「美しい国の人々と戦争」

  • 脅かされる日常
  • 争乱に負けない笑顔
  • 美しい国々