かたや、常識やぶりの革新的組織づくりをする日本酒の蔵元、
かたや、アパレル界で世界ブランドの確立を目指すベンチャー創業者。
共通するのは、「ものづくり」への信頼と愛情、そして旧来型成功モデルへの懐疑。
「ぼくが株式会社で一番気に食わないのは、株主が偉いというか、上だと思っている発想です。経営とオーナーショップで分離しているのが本来的な株式投資のあり方ではないか。投資をした瞬間に、あなたは自分のお金を投げたんですよ、と。投げたお金だから投資なわけですよ。組織というのは、所属している人のためのものです。国というのも国民のためにあって、リーダーも国民のためにあって、その逆ではない。組織もその構図できちんと描かれていないとダメだと思っています」
2人が目指す「三方よし」のビジネスモデルとは?
成長なき経済のなかで彼らが見出した未来の光とは?
「たとえば、工場にて5000円で作られた場合、通常のアパレルでしたら、これまでの流通(中間業者が多数いる)では、平均原価率は20パーセント、市場価格は25000円となります。ファクトリエは原価率50パーセントと設定しているため、1万円で販売することが可能です」
日本酒市場は40年で3割にまで縮小、
アパレルの国産比率はわずか3%。
それでもぼくらはあきらめない。
「負の遺産が未来への貯金に見える」
「やることはただ一つ、日本の工場から世界ブランドを」
完全な右肩下がり業界にありながら
明るい未来を紡ぎはじめた若き経営者2人による
メイドインジャパン復活宣言!
担当編集から一言
お二人の話をそばで聞いていると、
なんだか未来が明るいと思えてきて、
日本も捨てたもんじゃないと表情が緩みます。
若い方にはもちろん読んでいただきたいのですが、
「下流老人」とか「老後破産」なんていうテーマの記事を読んで暗くなっている
世代の方にもぜひ読んでいただきたい。元気をもらえます。
それにしても、お二人ともハードワーカーです。
休日はなく365日フル稼働。
早朝から深夜まで予定が詰まっているなか、
著者校正も締め切りどおりにピシっと。
ありがとうございました。
第一章 「日本発の世界ブランド」宣言
第二章 不況と凋落の中で育った世代
第三章 百年後を見据えたロングビジョン
第四章 「三方よし」のビジネスモデル
第五章 メイドインジャパンの復権を目指して