これが日本なのか、日本人なのか?
徒党を組み集団化することで凶暴化する日本社会、大勢でたった一人をバッシングする容赦なき人々の姿。そんな「日本の現実」へ、重い一石を投じる。 2009~2013年に雑誌、新聞、WEBに掲載された原稿を加筆・修正し、書き下ろしを加えて書籍化。
担当編集から一言
同じ編集部、同じ出版社の別の編集者と森さんが組んで仕事をしているところは見ていますが、
直接タッグを組むのは初めてです。
一つ一つの言葉や表現に強いこだわりを持っていらっしゃいます。
映像出身ですが、もとは文学青年だったとか。
森さんの文体はとても魅力的です。
歯に衣着せないフレーズとフレーズのあいだに、
ほっとさせるような温かみのあるフレーズが入っています。
若い読者にすすめたい作品です。
森さんが監督をした数々の話題作、テレビではお目にかかることのないその映像も、
dZEROで配信すべく努力中です。
第一章 加害者と被害者――加速する厳罰化と発せられる罵声
第二章 無知と無自覚――外なる「悪魔」、内なる「善」という思い込み
第三章 憎悪と報復――加虐的に、とめどなく
第四章 同調圧力――集団は敵を探し、強い管理統制とリーダーを求める
第五章 覚悟――表現するということは
対 談 蓮池透 + 森達也